2023年現在、私PATA38歳でございます。
遡ること8年前の30歳の時に突如思い立ちます。
「日本人たるもの日本一の富士山に登らねば!!」
運良く2連休をゲット出来たので、『30歳記念1人で出来るもん in 富士登山』を決行いたしました。
何度も登ったことがある人もいれば、関東近県に住んでいても登ったことがない人もいらっしゃいますね。
これから登ってみる人や登ったあとの答え合わせにしてもらえれば幸いです。
それでは行ってみましょう!!
手ぶらで楽チンのツアーに申し込む
2023年度の富士山の山開きスケジュールとしては、山梨県側は7月1日~、静岡県側は7月10日~になっています。
「富士山へ登るぞ!」と意気込んではみたものの、どうやって登るのかがわかりません…
ネットで調べると『富士山ツアー』的なものがあるようで、早速予約を行います。
新宿発の高速バスに乗り富士山の5合目まで行き、頂上手前の山小屋で仮眠をしてご来光アタックをするプランです。
山登りが趣味ってこともなく、「足の裏がタイヤになればいいのにな」ぐらい歩かない私PATA。
当然、登山グッズや服を持っておりませんでしたが、こちらもツアーのパッケージ内に含まれており、杖、頭につけるライト、レインウエア、シューズ、リュックサックなども揃います。
ルートについて
ちなみに富士登山には4種類のルートが存在します。
①吉田ルート
山梨側から登るルートです。
5合目の標高は約2,300m。
登りがおよそ7.5km、下りがおよそ7.6km。
登山客の約60%が選ぶようです。
②富士宮ルート
静岡側から登るルートです。
5合目の標高は約2,400m。
登り下りともにおよそ5km。
登山客の約25%が選ぶようです。
③須走ルート
静岡側から登るルートです。
5合目の標高は約2,000m。
登りがおよそ7.8km、下りがおよそ6.2km。
登山客の約10%が選ぶようです。
④御殿場ルート
静岡側から登るルートです。
5合目の標高は約1,450m。
登りがおよそ11km、下りがおよそ8.5km。
登山客の約5%が選ぶようです。
私PATAが選んだのは②の富士宮ルートでした。
5合目の様子はこんな感じです。
ナメていた登山開始
5合目を14時頃スタートしまずは6合目を目指します。
登り始めるとすぐに気付きます。
「あっ!これ無理かも!」
当時の私PATAの体重はおよそ85kg。
運動習慣は一切なしの喫煙者。
事前のトレーニングを積んでくるようなストイックさは皆無です。
「年配の方も多く登るし富士山なんて楽勝でしょ?」と勝手に思い込んでいたわけですが、開始早々そんな思いは脆くも崩れ去ることに…
1人で来ていたこともあり、冗談や愚痴を言うことも出来ずただただシンプルにキツい。
自分の軟弱さと体力のなさにげんなりしながら歩を進めていくわけです。
まわりを見てもへこたれている人はおらず、なんとか気合で登って行きます。
内心では6合目を越えた辺りからずーっと「帰りてぇ」と思っていました。
次第に天気も良くなり晴れてきてはいるものの、風景を見る余裕などなくそれどころじゃない。
とにかく足の付け根の股関節部分がめちゃくちゃ痛くなります。
そして残念なことに富士山をナメていた私PATAは、あろうことかパッケージとして付いていた装備品の杖を荷物になるからと辞退していたのです。
列の後方へとドンドン遅れていき、横を通り過ぎるマダムやオジサマに「はい!がんばってー!」と声をかけられる醜態です。
へばったおデブちゃんを見かねたガイドさんが杖を貸してくださり、なんとか目的地の山小屋へと到着しました。
絶望的な山小屋
5合目を14時に出発し山小屋へと到着したのは18時半頃です。
絶望的な疲労感を抱えて束の間の休息です。
ツアーに含まれているカレーライスが夕食です。
バチクソに美味いカレーでした。
そして、翌朝のご来光アタックに備えての就寝となるのですが、これがビックリです。
5畳弱ほどのスペースに、大の大人が5人川の字になって寝るのです…
寝転ぶも腕には知らないオジサマの腕が当たっている状態です。
一日汗をかき疲れきった体には非常にこたえる環境です。
そこいら中から盛大なイビキのハーモニーが途切れることなく延々と続くわけです。
結局のところ相当疲れているのもあり、ウゲーとは思いつつも私PATAもイビキ合唱団のメンバーとして眠りへと誘われていくのであります。
ちなみに山小屋でのトイレ事情は壮絶です。
ディズニーランドのアトラクションを彷彿とさせる大行列です。
女性の方はとくに大変なのでご注意を!
頂上までの暗闇大渋滞
翌早朝4時には出発です。
ご来光を拝むべく真っ暗闇でのアタックとなります。
ここでも私PATAやらかしてしまいます…
『富士登山をナメてるね協会』会長職の私PATAは、杖を荷物になるのでいりませんと言ったのと同時に頭につけるヘッドライトの必要性を理解しておらずこれまた辞退をしていました。
岩肌の急勾配 in 暗闇です。
ヘッドライトで足元を照らしそれを頼りに歩を進めていくのですが、私PATAの足元を照らす光は後ろを歩く方のこぼれた光のお裾分けです。
後ろの方が足元を照らさずよそ見をするともはや何も見えません…
幸い(?)にも山頂を目指す登山客の多さに大渋滞を起こしていたため、のんびりとした進み具合です。
かろうじて迷惑はかけずに済ませることが出来たかと思います。
ちなみに出発する際に、杖を貸してくれていたガイドさんに
「PATAさんヘッドライトは?」
と聞かれたので、
「持っていません!!(←めっちゃ笑顔)」
と答えると、能面のような無表情で去って行きました…
ごめんなさい!!!
遂に山頂へ到着
そして遂に日本一の富士山山頂です。
感動の瞬間になると思いきや、まさかの悪天候のため強風と雨のナイスコラボです。
めちゃくちゃ寒い!!
そして更に新たな事実も発表されます。
「山頂ではありますが、ここは本当の山頂ではありません!」
はぁ!?!?!?
満身創痍で登ってきた登山客もポカーンです。
富士山の標高と言えば『3,776m』ですが、最高峰(剣ヶ峰3,776m地点)の場所はあちらです的な感じで真のゴールを告げられるのです。
若干のざわざわがあり、心が完全に折れた人や下山の体力温存をする人は辞退をしていました。
私PATAはと言うと、「せっかく来たんだしな」とまさかの男気をみせて最高峰へと向かいます。
げんなりする急斜面を登りきり遂に完全登頂!!
ここからはご来光待ちと言う名の寒さとの戦いです。
結局ご来光は拝めずにフィニッシュです…
「♪思い出は~いつの日も~雨~♪」と桑田さんが歌う以前からの雨男だったので、私PATAっぽくてこれはこれで良しって感じです。
そしてこの山頂での一番の思い出と言えば、ずばり『赤いきつねです』。
山頂にある売店で売られる地上の数倍の値段のめちゃくちゃに高級な『赤いきつね』です。
震えるような寒さの中で食べる至福のうどん。
疲れて冷えた体に染み渡るしょっぱいスープ。
間違いなく人生で一番美味しかった気がします。
下山は暑さと日焼けとの戦い
いよいよ終盤戦です。
「登りよりも下山のほうが危険だ!」とよく耳にしますが私PATAの体感としては、登りのキツさを100とすると下山は40ぐらいの感覚でした。
しいて言うと、全身が強烈な筋肉痛に見舞われていたので、足をしっかりと踏ん張らないと膝カックンをされたように足がグニャっと落ちるので、そこは注意ポイントです。
下山はわりとすいすい進むのであっという間に到着した印象です。
これまたナメてるシリーズになるのですが、私PATAが着ていた服はレインウエアになっており、防寒性は高いのですが放熱性には弱く、熱中症の危険がありました。
他の登山客は防寒着を脱ぎ、涼しい長袖を着ていたのですが私PATAはレインウエアのみでの参戦です。
『腕まくり&帽子なし』での下山で気付かぬうちに相当な紫外線の恩恵を受けていたようで、びっくりするぐらいの日焼けをしていました。
下山終了後は、ツアーに含まれているスーパー銭湯にて汗を流すことが出来ました。
ガイドさん曰く、「富士山は岩肌が続く山なので登る際の面白さは少ないので、富士山は観賞用ですよ!」と言っていたのが印象的でした。
あの山の頂上にいたんだなと感慨深く思う反面、これは観賞用だなと強く感じたのは言うまでもありません。
おすすめグッズ
登りながらも小腹を満たせるカロリー摂取の立役者でした。
喉が渇くのはご愛敬です。
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タバコ替わりに棒状のものを食べてました。
荷物的にも嵩張らずおすすめです。
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コンセントがないのでこれも必需品ですね。
写真撮影で削られたスマホにパワー注入。
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顔が脱皮してしまうので絶対必要です。
紫外線からお肌を守りましょう。
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頭も守りましょう。
頭皮も日焼けしないようにガードです。
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はしゃぎすぎて高山病になっている人もいらっしゃいました。
心配な人は携行すると安心です。
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ツアーの確認や予約はこちらからどうぞ。
まとめ
私PATAのように1人で行くハードルが高い方は、お友達やご家族と挑戦してみてはいかがでしょうか?
記念登山もおすすめです。
何度も登る人の気持ちはさっぱりわかりませんが、日本一の山を登ってみるのも良い経験になるかと思います。
恋人と登る際には、お互いの汚い部分や弱い部分が見られるのでそれもまた面白いかもしれません。
くれぐれも喧嘩しないようにピースフルに登ってみてくださいませ。
また、ゴミのポイ捨て等はやめましょう!
入山料(任意で1,000円)やトイレを使用する際にほんの少し(200~300円)の協力金がかかりますが、綺麗な富士山を守るための必要な経費なので気持ち良く支払っていただければなと思います。
それでは、最後までお付き合いありがとうございました!!
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