突然のご不幸に見舞われた際に、まずやらなくてはならないことの中に『葬儀社を決める』作業があります。
お葬式はいわゆるぶっつけ本番のような一度きりのセレモニーです。
当たり前の話しですが、最後のお別れを予算や場所を含めしっかりと決めて、気持ちよく執り行いたいと考えるわけです。
しかし現実には、今は大丈夫、まだ大丈夫、あと少しなら大丈夫と当事者以外のほとんどの方が気にもかけない出来事の1つと言えるかと思います。
ですが、実際にご不幸が起こった時に葬儀社を決めるまでの時間的猶予はおおむね2~3時間程度です。
長い場合でも1日が限度でしょう。
そんなわけで今回は、『街の葬儀屋・互助会・ネット系』と3種類の葬儀社について解説していきたいと思います。
思ったが吉日、ぜひ参考にしていただければと思います。
街の葬儀屋
「全部葬儀屋なのでは?」とツッコミが入りそうですが、ここでは建前上このように呼ばせていただきますので悪しからず。
お住いの近所に○○セレモニー、○○葬祭などの建物や看板をご覧になられたことはないでしょうか?
「これはどうみても事務所だよな」的な建物がほとんどです。
多くの場合が自社の会館を持たず、地域の斎場やお寺等でのお葬式を専門としているケースが大半です。
また、霊安室を持つ業者と持たない業者があることもポイントの1つです。
依頼するパターンとして考えられるものに、病院や警察署に入っていることがあげられます。
亡くなった際に当てが無ければ、病院や警察から紹介されてそのままお願いしますとなるわけです。
メリット・デメリット
【メリット】
・突然の際に当てが無くても病院や警察から紹介してもらえる。
【デメリット】
・病院や警察署によっては葬儀屋が入っておらず、当てが外れ途方に暮れる場合がある。
・病院や警察署に入るためには、葬儀屋がお金ないし医療器具等を収めている場合があり、その分の予算を葬儀代金に上乗せされている可能性があり費用が高くなるケースがある。
・地域の斎場やお寺を使うため、斎場の使用料以外に外装費等の設備代がかかり割高になりやすい。
・自宅にご遺体を安置しないといけない場合がある。
・親戚の宿泊先を手配する必要があるかもしれない。
互助会
互助会の本来の目的としては、『人生の通過儀礼である冠婚葬祭を会員価格にて安価に経済的に執り行う』ことです。
お葬式でのイメージが強いかもしれませんが、七五三や成人式、結婚式での利用も可能ということです。
大手互助会になると、自社の会館をたくさん持っているのでご自宅から近い会館を利用すことが出来ます。
また、霊安室等の設備もあるのでご自宅に遺体を安置する心配はなさそうです。
他には、遠方から来る親戚の方のホテルの手配の心配もいりません。
会館のなかに宿泊スペースが完備されていることがほとんどです。
ご利用する際に気を付けるポイントは、事前に内容をしっかりと聞いておき互助会会員への加入をすませておくことです。
月々数千円の掛け金を会費として積み立てておき、万が一の際には会員価格として利用するといった流れです。
会員になっていない状態での利用も可能ですが、割引等の恩恵がなく割高になるので注意しましょう。
メリット・デメリット
【メリット】
・自宅近くの会館を利用できる。
・霊安室がある。
・親戚の宿泊に使える。
【デメリット】
・住む地域の最寄りに互助会が無い場合がある。
・自社の会館をあまりもっていない互助会もある。
・菩提寺に会館でのお葬式を反対されるケースがある。
・会員になっていた当事者が亡くなった場合、加入の事実を誰も知ることなく掛け金を無駄にしてしまう場合がある。
ネット系
最近ではTVCMをはじめインターネット上での広告も多くなり、目にする機会が増えた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
事前に会員登録をしておくと数%割引や〇万円引き等の優待制度も魅力の1つです。
こちらの仕組みとしては、インターネット上にて依頼を受けたお葬式を依頼主の住む近隣の葬儀社へ仕事を斡旋し『○○プラン、○○万円』で受けてくださいとやるわけですね。
インターネット上の葬儀社は、実際には『窓口だけをやる会社』です。
そこに加盟している街の葬儀屋が仕事を振ってもらい、手数料を収めるといった具合です。
また、加盟している街の葬儀屋が相当数あるため、どこの業者が引き受けてくれるのかはその時にならないとわからないデメリットもあります。
必ずしも最寄りの葬儀屋とは限らないわけですね。
メリット・デメリット
【メリット】
・葬儀代金を安価に抑えられる。
【デメリット】
・プラン以外の内容をすすめられる。
・当初の金額と最終の金額が異なりトラブルになりやすい。
・安かろう悪かろうの場合がある。
【番外編】区民葬・市民葬
こちらも上記ネット系と似た仕組みで、区民葬や市民葬を引き受けている街の葬儀屋がお葬式を執り行うことになっています。
区民葬や市民葬は役所の窓口にて担当者からお話を聞けるので、興味のある方は足を運ばれるのをおすすめいたします。
A・B・Cのようにパッケージ化された内容をベースに引受先の葬儀屋が見積もりを取るので、『安いイメージ』先行の方は事前に相談して欲しいと思います。
私PATAがお話を聞いた役所の方は、「区民葬だから安いってことではありません!あくまで葬儀屋さんがどういった価格を出すかによりますよ!」とはっきりとおっしゃっていました。
ご参考までに!
まとめ
一般的には、年齢の大きい人から順番に天寿を全うするわけですが、案外身近にも順番がおかしくなるケースが後を絶ちません。
生命保険に加入はしていても、お葬式のことまで考えている人はごくごく少数です。
生命保険の請求手続きをする順番は、お葬式後が一般的です。
亡くなったあとにする一番最初のことは葬儀社を選ぶことなのです。
以前TVで活躍されていらっしゃった、流通ジャーナリストの金子哲雄さんが書かれたこちらの本は、完璧すぎるぐらい完璧です。
現在は、東京のシンボルである東京タワーの下にある増上寺内のお墓にてお休みになられています。
安倍元総理がお葬式をされた場所と同じところですね。
リンク
残されたご家族のためにここまであなたは出来ますか??
素晴らしい作品です。
ぜひ参考にしてくださいませ。
それでは、最後までお付き合いありがとうございました!!
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