2023年12月9日(土)19:00~放送されました女芸人のナンバーワンを決める笑いの祭典『THE W』。
今回も新たなチャンピオンが誕生いたしました!!
第7代目チャンピオン『紅しょうが』おめでとうございます!!
それでは、早速出場者のネタを振り返っていきたいと思います。
Aブロック
『THE W』の戦い方は、得点で競う採点方式ではなく、A・B・Cブロック内での勝ち抜き方式です。
審査員6名+視聴者票1票の7票での得票数対決です。
ちなみに審査員の顔ぶれは昨年同様こちらの方々です。
麒麟 川島 明
アンガールズ 田中 卓志
ドランクドラゴン 塚地 武雅
笑い飯 哲夫
友近
マヂカルラブリー 野田 クリスタル
Aブロックの出場者はこちらの4組です。
『まいあんつ』
『はるかぜに告ぐ』
『スパイク』
『やす子』
まいあんつ
トップバッターはピン芸人ギャガー『まいあんつ』からのスタートです。
設定はシンデレラの一人コント。
魔法をかけられるとあら不思議!ギャガーシンデレラの爆誕ですww
そこからはストーリーに薄ーくのりながらの、お家芸炸裂のギャグの無限数珠繋ぎです。
とにかく手数が半端じゃありません。
めちゃくちゃハイカロリー!!
印象に残ったのは『それはドロップと違う!ギャロップや!』。
面白い!!
他にはパカっと咲く花の種類を変えている辺りに女性らしさを感じました。
Aブロック暫定勝者
はるかぜに告ぐ
芸歴1年目の『はるかぜに告ぐ』が登場です。
オーソドックスな漫才です。
ネタの構成や立ち振る舞いがベテランもびっくりの洗練度。
しかし、個人的には『ビニール傘には人権が無い』ってネタは星の数ほどやりつくされているので若干の物足りなさは否めないかなといった印象です。
そこに、『おばあちゃんの形見』と『岸和田』をミックスさせた辺りは今後の活躍を期待させてくれる内容だったと思います。
3ー4で『はるかぜに告ぐ』勝ち残り
スパイク
ど本命の一角『スパイク』の登場。
会社のストレスを発散すべくボクササイズを行う設定のコントです。
やはりボケの小川さんは憑依型でお芝居が上手いですね。
絶妙なウザい加減と気持ち悪さが抜群です。
サンドバックを使ったボケのパターンもしっかりと練られていてキチンとウケていたと思います。
唯一気になるのはツッコミの松浦さん。
『ボケでウケる → ツッコむ → もっとウケる』が理想の形だと思うのですが、ツッコミが下手では無いものの、今一つ盛り上がる起爆剤になっていないように感じてしまいます。
そんなにツッコミツッコミし過ぎなくても良いんじゃないのかな?
0ー7で『スパイク』勝ち残り
やす子
3番手はテレビに引っ張りだこのブレイク芸人『やす子』です。
お得意の『回文』を使ったフリップネタです。
これだけテレビで活躍している中、しっかりとネタを作ってきたことにまずは感動!
やす子らしい緊張感も見ているこちらにもビンビン伝わってくるようでした。
中盤以降回文のクオリティが若干しんどいかなと思った辺りで、回文ならぬ『怪文』へのジャッジを自ら行う上手い構成。
結果的にスパイクに敗れてしまいましたが、グッジョブでしょう!
ネタ終わりに、「フリップを引っかけるハンガーラックをランジャタイが勘違いしてしまい、本当に洋服をかけてしまった」ってトークで笑いを取る辺りにテレビでの活躍ぶりを感じました!
7-0で『スパイク』Aブロック勝ち残り
Bブロック
Bブロックの出場者はこちらの4組です。
『ハイツ友の会』
『紅しょうが』
『変ホ長調』
『梵天』
ハイツ友の会
Bブロックのトップバッターは『ハイツ友の会』です。
M-1用に漫才は取っておいたのかコントでの登場です。
『陶芸家をインタビューする雑誌記者』の設定です。
この陶芸家が、いっちょまえの雰囲気と喋りで記者をイラつかせていきます。
お芝居が上手いタイプではないもののしっかりとした『変人』具合が伝わりました。
個人的には大ラスで、陶芸家の一人称に対して「旧姓の内田ってやめろや!」がめちゃくちゃ気持ち良くてスッキリ!!
Bブロック暫定勝者
紅しょうが
二番手に登場するのは、これまた優勝候補筆頭ながら苦戦している『紅しょうが』。
『相撲部屋の前で出待ちするファン』の設定でのコントです。
凄すぎる設定にまずは驚き!
この設定を良く思いついたもんだなと感心する&この設定でのボケが思い浮かびません。
そして、漫才ではツッコミをする稲田さんがどちらかというと大ボケ。
これは強いですね。
熊元さんもめちゃくちゃクレイジーで変なことしかしていないはずなのに、稲田さんのほうがナチュラルボーン的なクレイジーさを感じずにはいられません。
容姿も悪いわけではないはずなのに、醸し出される滑稽さとでも言いましょうか?
なんでか笑っちゃうんだよなー。
面白かったです!!
0ー7で『紅しょうが』勝ち残り
変ホ長調
M-1の奇跡再び『変ホ長調』の登場です。
M-1での衝撃がフラッシュバックするかのような安定の漫才で勝負です。
『いい意味で変わってないな!』ってところと『おぉー進化してるな!』ってところが如実にわかる仕上がりだったと思います。
取り上げるネタは変わらず日常的な部分をピックアップし、ちょっと時事的な皮肉も織り交ぜつつのいい塩梅です。
進化した点で言うと、年月が経っているので年齢を重ねたおばちゃん感からくる可愛らしさが増しています。
以前のM-1では『ネタ!』って感じが強く棒読みっぽい印象でしたが、今回の漫才は笑顔が見えたり相槌を打つ感じが非常にナチュラルになっているように感じられました。
個人的には15年後の『変ホ長調』が最高に仕上がっている予感がしています!
7ー0で『紅しょうが』勝ち残り
梵天
Bブロックの最後は実の姉妹から結成されたコンビ『梵天』です。
ツッコミがお姉ちゃん、ボケが妹の漫才で勝負です。
姉妹とは思えない静と動のようなコントラストで、非常にバランスが良いと感じました。
お姉ちゃんのドスの効いたツッコミも終盤になるに連れて心地よくなっていき、妹の『間』を恐れない一見すると「ネタを飛ばしたのでは?」と心配になるリズムも、これまた心地よくなってくるから不思議なものです。
唯一気になったのは、もう少しボケ数を増やしたほうが賞レースには向いているかなーといった印象です。
しかしながら梵天の芸歴もわずか2年目ということなので、今後の伸びしろに期待したいと思います!
7-0で『紅しょうが』Bブロック勝ち残り
Cブロック
Cブロックの出場者はこちらの4組です。
『ゆりやんレトリィバァ』
『あぁ~しらき』
『ぼる塾』
『エルフ』
ゆりやんレトリィバァ
魔のCブロックトップバッターは二度目の優勝を狙う、奇才かつ天才の『ゆりやんレトリィバァ』からスタートです。
もうネタの感想とかどうでもよくなってしまう『ゆりやんワールド全開』のネタでしたねwww
「あなたが面白いのはわかりましたよ!だから勘弁してもうちょっとちゃんとやってください!」と言いたくなる傍若無人っぷりでした。
本当にこの子は『お笑いが好きで好きでどうしようもないんだろうな』と毎回思わせてくれます。
「なぜ?」とか「どうして?」とかそんなナンセンスなことを考えてしまう自分の愚かさを毎回痛感させられてしまう限りです。
しかし、面白いことは認めざるを得ませんが、これで優勝できるようじゃそれはそれで駄目なんだとも思うわけです。
この感じわかりますかね?
Cブロック暫定勝者
あぁ~しらき
二番手は『あぁ~しらき』の登場です。
コントも漫才もハイレベルなネタが続きましたが、これぞ『The 芸人』のネタです。
やっと『THE W』っぽくなったよなーと妙にホッコリとしてしまいます。
ドラムの音と腕の動き、リズム感、キレ、ダンスとどこを切り取っても平均点が『40点』ぐらいの完成度で、ちょうど絶妙に面白くなる奇跡の調合です。
このまま逃げ切るのかと思いきやまさかの『角刈りおばさん』。
これまた、絶妙な加減でしっくりときてしまう摩訶不思議!
やっぱり面白いんだよなー。
2ー5で『あぁ~しらき』勝ち残り
ぼる塾
酒寄さんが復帰し4人体制となった『ぼる塾』の登場です。
一人増えることによって今までよりも色んな設定やパターンの広がりに期待が持てます。
定番のはるちゃんと田辺さんのやり取りの中に、酒寄さんがガンガン加わることによりやはりボケ数が増えている印象です。
しかし、人数比で考えれば仕方がない部分ではありますが、今までよりあんりの出番が少なくなっていたのが個人的には残念ポイントでした。
ここからは今までの鉄板の定番も入れつつ、酒寄さんとのお決まりのパターンをどう作って行けるかが課題になっていきそうかなと。
めちゃくちゃ期待しています。
それと、『ミート田辺』行ってみたい!!
3ー4で『ぼる塾』勝ち残り
エルフ
Cブロックの最後は『エルフ』です!
ギャルという武器がある反面、ことネタに関しては『縛り』があるのも同義であり、毎回ハイクオリティなネタに仕上がるかが勝負のカギと言えそうです。
引きこもりの妹をギャルの姉が心配するって設定のコントです。
設定としてはありがちですが、『ギャル』が一つ乗っかっている状態です。
ネタを見てビックリ!!
まぁしっかりしてること!!
構成とか芝居とか含め、めちゃくちゃ良いネタ!!
そして、最後はホッコリまでさせてくる始末。
はるちゃんの芝居もめちゃくちゃ上手いし、何よりも面白い。
個人的には今回の『THE W』の中で一番面白かったのはこのネタでした!
ギャルって真面目!
0-7で『エルフ』Cブロック勝ち残り
決勝戦
各ブロックを勝ち残り、決勝に駒を進めたのは、
Aブロック『スパイク』
Bブロック『紅しょうが』
Cブロック『エルフ』
こちらの3組でファイナルを戦います!
スパイク
ファイナル1組目は『スパイク』からスタートです。
ここで緊急事態勃発!!
こともあろうにネタが始まった数十秒間、音声トラブルによりスパイクの声はテレビの向こうに届くことはありませんでした…
未だかつてテレビのお笑いの賞レースにおいて、こんなことは1度たりともありません。
ここに人生をかけて挑んでいる芸人をなんだと思っているのか?
本当にスパイクが気の毒でなりません。
面白いネタで優勝し売れることこそ最高のステータスではありますが、それ以外の仕事に繋がる可能性や、今後の芸人人生の何か売れるかもしれないきっかけを奪う史上最低の失態です。
考えられません。
芸人やネタへ対するリスペクトが微塵も感じられない愚行中の愚行です。
また気の毒なことにスパイクのこのネタは、開始早々でのネタ振りを恐らくしていたであろう部分だったこともあり、あまりにも可哀想。
出来ないのであれば生放送なんて辞めてしまえばいいとさえ思います。
音声が途切れずフル尺でネタを行っていたにせよ、正直なところ優勝は難しかったかもしれませんが、『THE W』のスタッフは死ぬほど反省し、死ぬほどスパイクに謝罪を行うべきだと思います。
『M-1』や『キングオブコント』のスタッフはもっと芸人に対する愛があるんだと思います。
ホームページひとつとっても、優勝者が決まればあっという間に更新されて新チャンピオンの写真が反映されていたりもするわけですが、この記事を書く12月10日の0:28現在なんら更新されている様子もありません。
本当にこの大会を盛り上げていきたいと思っているのか甚だ疑問です。
スパイクのネタは面白かっただけに悔やまれる結果です。
来年もこの大会へ出るモチベーションがあるならば、ぜひともリベンジを果たして欲しいと思います!!
エルフ
二組目は『エルフ』の登場です。
二本目のネタは漫才です。
スパイクのイライラが残る中ネタを見始めると、荒川ちゃんの明るさが身に染みてきます…
本当にギャルって元気にさせてくれるんですねww
『ホスト』×『ギャル』の組み合わせも抜群で明るい笑いに終始包まれていました。
先程までの番組スタッフへ対する嫌な気持ちを忘れさせてくれる最高の漫才だったと思います。
しかし、出来は良かったものの1本目のコントの出来までには及ばずと言った印象。
『ネタが強いギャル』という真面目な部分が垣間見れるエルフでした!
紅しょうが
大トリは『紅しょうが』です。
出順も味方してくれているかのような追い風を感じます。
1本目同様コントで勝負です。
スカートが捲れてパンツが見えている稲田さんを、熊元さんが遠目より盛大に弄るって設定のコントです。
やはりここでも、稲田さんの後ろ姿から醸し出される不思議な滑稽さで見ているだけで面白い。
ここをひたすら弄り続ける熊元さんに「それ1本で大丈夫か?」と不安になる中盤で、まさかの「お前もなんかい!」でしっかりとウケを取ります。
このウケ具合を見て、「オチは大丈夫か?」と更に不安になったタイミングで、熊元さんのパンツインからのベレー帽からの靴と畳みかけるような流れで気持ち良くフィニッシュ!!
完璧なコントだったと思います。
面白い!!
チャンピオン決定
そして、遂にチャンピオンが決定します。
2023年度の『THE W』を制した女芸人No.1は、
🏆紅しょうが🏆
に決定しました!!
本当におめでとうございます!!
まとめ
はい!
というわけで、興奮冷めやらぬ中バババっと12組のネタを振り返って参りました。
漫才、コント、ピンネタ、ギャグ様々なジャンルで戦う女芸人の異種格闘技戦のような全部入りの大会『THE W 2023』が終了いたしました!!
大会としての『箔』がそろそろ付いて来ても良さそうなもんですが、今回の音声トラブルによるミスで番組自らがミソを付ける、考えられない事態が起こってしまったのは本当に残念でなりません。
芸人が流す悔し涙や嬉し涙には、何年も積み重ねてきた熱い思いがこもっているということを、もう一度強く強く感じていただき精進していただければ幸いです。
それでは、新チャンピオン『紅しょうが』本当におめでとうございました!!
最後までお付き合いいただき有難うございました!!
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