2025年11月22日に全国で公開されました映画『TOKYOタクシー』!
さっそく映画館へと足を運び観てまいりました。
主演は『倍賞千恵子さん』と『木村拓哉さん』です!
ネタバレを含みますので、ご覧になる際はご注意くださいませ。
キャスト紹介

引用元:映画『TOKYOタクシー』公式サイト
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | TOKYOタクシー |
| 公開日 | 2025年11月22日(金) |
| 監督・脚本 | 山田洋次 |
| 主演 | 倍賞千恵子・木村拓哉 |
| 公式サイト | 映画『TOKYOタクシー』公式サイト |
| 配給 | 松竹 |
| 上映時間 | 103分 |

引用元:映画『TOKYOタクシー』公式サイト

引用元:映画『TOKYOタクシー』公式サイト
倍賞千恵子/高野すみれ

引用元:映画『TOKYOタクシー』公式サイト
木村拓哉/宇佐美浩二

引用元:映画『TOKYOタクシー』公式サイト
蒼井優/若き日のすみれ

引用元:映画『TOKYOタクシー』公式サイト
優香/宇佐美薫
あらすじ
山田洋次 × 倍賞千恵子 × 木村拓哉
人生を乗せ、タクシーが走り出す ― 明日を明るく照らす、奇跡と希望の物語毎日休みなく働いているタクシー運転手の宇佐美浩二(木村拓哉)。
娘の入学金や車検代、家の更新料など次々とのしかかる現実に、頭を悩ませていた。
そんなある日、浩二のもとに85歳のマダム・高野すみれ(倍賞千恵子)を東京・柴又から神奈川・葉山にある高齢者施設まで送るという依頼が舞い込む。
最初は互いに無愛想だった二人だが、次第に心を許し始めたすみれは『東京の見納めに、いくつか寄ってみたいところがあるの』と浩二に寄り道を依頼する。
東京のさまざまな場所を巡りながら、すみれは自らの壮絶な過去を語り始める。
たった1日の旅が、やがて二人の心を、そして人生を大きく動かしていくことになる――
原作について
原作映画『Driving Madeleine(パリタクシー/Une belle course)』の詳細
【タイトル・基本情報】
原題:Une belle course英語タイトル:Driving Madeleine
監督:クリスチャン・カリオン (Christian Carion)
脚本:クリスチャン・カリオン、シリル・ジェリー (Cyril Gély)
音楽:フィリップ・ロンビ (Philippe Rombi)
製作国:フランス、ベルギー
上映時間:約91分
公開:2022年
【あらすじ / プロット】
主人公は92歳のマダム、マドレーヌ (Madeleine)。彼女は介護施設 (老後の住まい) に引っ越すためタクシーを呼ぶ。
タクシーの運転手は シャルル (Charles)。最初は渋々だが、マドレーヌから「途中あちこち寄ってほしい」と頼まれる。
彼女には人生で大切だった場所があり、それらを最後に見て回りたいという。
ドライブを通じて、マドレーヌは自分の過去 (喜び・苦悩) を語り始める。
回想シーン (若き日の彼女の人生) が挿入され、観客は彼女の人生の転換点を追体験する。
その過程で、運転手のシャルル自身も人生の悩み (仕事・家庭・経済) を語るようになり、二人の間に深い信頼と友情が生まれていく。
【キャスト】
マドレーヌ (老年):リーヌ・ルノー (Line Renaud)
シャルル (タクシー運転手):ダニー・ブーン (Dany Boon)
若き日のマドレーヌ:アリス・イサアズ (Alice Isaaz)
その他:ジェレミー・ロールト (Jérémie Laheurte) など
【テーマ・見どころ】
人生の旅:物理的なドライブ (タクシーでの寄り道) が、マドレーヌの人生の“記憶の旅”と重なって描かれる。
世代間の関係:高齢のマドレーヌと中年 (または壮年) の運転手シャルル、年齢も人生経験も異なる二人が心を通わせる。
感動とユーモアの融合:マドレーヌの過去には重い部分 (悲しみ、葛藤) があるが、彼女の語り口や人柄には温かさとユーモアがある。
批評でも「やさしい」「心に響く」作品として評価されている。
人生の再評価:過去を振り返ることで、二人とも自分の人生や日々の価値を再認識する。
【評価・受賞】
批評面では高評価。Rotten Tomatoesでも好評価を受けている。
マドレーヌ役のリーヌ・ルノーは、映画祭 (例:北京国際映画祭) で演技が評価された。
演技とキャラクター
キャストの魅力が、この映画の大きな見どころの一つです。
【倍賞千恵子(高野すみれ)】
彼女の演技は、静かな重みと包容力があります。
85歳のマダムという設定ですが、過去の語り口、人生の後悔や葛藤、そして誇りが自然ににじみ出ていて、観客として彼女の人生の旅に深く共感してしまいます。
完成披露試写会で「生涯忘れられない作品」と語ったという記事もあるほど、彼女にとっても特別な役。
【木村拓哉(宇佐美浩二)】
タクシー運転手という日常的な役どころですが、木村演じる浩二はただ運転するだけの人物ではありません。
彼の疲れ、鬱々とした日々、家族(娘、妻)との関係などが垣間見え、すみれとの対話を通じて変化していく様子が丁寧に描かれています。
撮影時には実際のタクシー運転手から運転指導を受けたほか、LEDウォールを使ったバーチャルプロダクションで車窓風景を再現するなど、リアリティを追求した演出が印象的。
【脇役・サポートキャスト】
蒼井優、迫田孝也、優香、中島瑠菜、イ・ジュニョン、笹野高史など、多彩な俳優陣が揃っており、すみれや浩二のバックグラウンド (家族、過去) を支える演技力が安定して作品を支えています。
そして、序盤も序盤に声のみの出演であの大物芸人『明石家さんまさん』が!!
すみれのタクシーの予約を浩二に振る役として電話越しに登場します。
更にそのあとには、浩二のお姉さん役としてこれまた声のみの主演で『大竹しのぶさん』がご出演されています。
なんとも豪華な使い方ですww
演出と映像
山田洋次監督のなんと91本目の作品です。
長年日本映画界を牽引してきた彼ならではの人生描写の落ち着きと優しさが随所に感じられます。
【バーチャルプロダクション技術】
車内シーンの多くは、実際の映像ではなくLEDウォールに車窓風景を映して撮影されたということで、技術的な挑戦もうかがえます。
これにより、タクシーの中と外のコントラストや視覚的な奥行きが非常にリアルに、かつ映画的に美しく描かれています。
【ロケーションの使い方】
柴又 (東京) や葉山 (神奈川) など、都心の風景や郊外の自然が鮮やかに映し出され、すみれの人生を回顧する旅としての風景美も魅力の一つ。
【脚本・構成】
山田洋次と朝原雄三による脚本。
原作 (パリタクシー) の「記憶を巡る旅」を日本流に翻案しつつ、昭和〜平成〜令和を生きてきた人物たちの人生観を丁寧に描き出しています。
感想と分析
共感と普遍性
『TOKYOタクシー』を観終わった後に感じたのは、「人生って、本当にいくつになっても旅であり、物語なんだ」という静かな共感です。
すみれの語る過去や後悔、そして浩二が抱える現実 (家計、家庭、将来) の悩みは、自分や身近な人の人生とも重なる部分があります。
特に、『終活』、『人生の総決算』、『思い出の場所を巡る』というモチーフは、現代日本において多くの高齢者やその家族が直面するテーマでもあり、映画としての社会性・普遍性も強く感じました。
キャラクター描写の深さ
すみれがただの “おばあちゃん” ではなく、尊厳と過去の重み(殺人未遂、息子の死、海外に行ってネイルを勉強したことなど)を持った人物として描かれているところがすばらしい。
彼女の人生を聞く浩二もまた、ただの聞き手ではなく、自分の人生と向き合って成長していく。
二人の “偶然の出会い” が、映画として美しいだけでなく、本当に意味のあるものとして心に残ります。
技術と演出の融合
LEDウォールを使った撮影などの技術的挑戦が、ただのギミックに終わらず、物語と調和している点が高評価。
バーチャルな映像と人物の真実味ある会話がミックスされて、タクシーという閉じられた空間の中で広がる人生の広がりを感じさせます。
山田洋次監督の味わい
山田洋次監督のキャリアの重みがこの作品に非常にマッチしています。
彼のこれまでの作品 (家族、人生、時代の変遷を描く作品) を知っている人ほど、『TOKYOタクシー』のあたたかさや深さをより強く感じるでしょう。
観客としても、ただ泣かせるだけでなく、静かな感動を受け取ることができました。
変にこねくり回すのではなく、想像通りというか思った通りに話が進む安心感が心地よい、ほっこりとした感動につながった作品だと思います。
まとめ
個人的な主観にはなりますが、上記でも少しふれたように良い意味での『想像通り』の展開が結果的に良かったように感じます。
そして、2025年6月の誕生日時点での倍賞さんの年齢が、役のすみれとほぼ同じ84歳。
お若いし、お綺麗だし、すみれの役にピタっとはまった芯のある雰囲気。
完璧な適役だったのではないでしょうか。
キムタクはブレることなくいつものイケメンのキムタクですww
1点気になったのは、浩二の奥さん役である『優香さん』です。
あぁいった設定なのかなんなのかはわかりませんが、めちゃくちゃ大根っぽく見えてしまいました。
志村けんさんとコントしてる時はもっと上手かったような記憶が・・・
まぁその辺も含めてぜひ映画館でご覧くださいませ。
後半のスピード感とすみれへの後悔や愛情や友情など、いろんな感情が渦巻く素敵な作品です。
僕は最後に泣かされてしまいました!
というわけで、最後までお付き合いありがとうございました!!


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