連載記事にてお送りしている『上司とPATAの終活記録』の♯3になります。
お時間がございましたら、下記記事も合わせてご覧くださいませ。
年明けから様々なことが相も変わらず次から次へと起こっています。
明るい兆しもなく引き続き暗雲立ち込める状況が続いているわけですが、負けじと頑張っていきたいと思います。
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それではご覧ください!
コロナからの復活!しかし!?
前回の記事でお伝えしたのですが、年末年始に『上司 → 娘 → PATA』の順でコロナに次々とかかってしまい療養をしいられておりました。
上司と娘さんは高熱と咳、PATAは陽性確認は無いものの嗅覚と味覚グッバイのような状態でした。
「さぁいよいよ明日で自宅療養解除だ!」と思ったその日に悲しい連絡が入ります。
東京で一緒に働いていた同僚がまさかの突然死です…
2022年1月11日にも同僚を亡くしていたのですが、まさか同じ日にまた同僚が亡くなるなんて…
こちらの記事をご覧いただければわかるのですが、2020年から近しい人が相次いで亡くなっており、一向に喪が明けません。
そんなわけで、体調に不安の残る上司を残して5日間東京へと戻ることとなりました。
本来であれば年明け早々に娘さんをグループホームへと通所させる予定だったのですが、コロナ療養のため大幅にスケジュールがずれ込んでいたのです。
私PATAが送り迎えや手続きを上司になり替わって行う手筈が、急遽の上京により上司が対応することに…
そんな中ではありますが、不安そうな上司を残し東京へと向かったのであります。
毎日鳴る電話!
基本的に上司はせっかちな昭和のおじさんです。
若干の気難しさもあります。
グループホームでは簡単な軽作業を行い、通所者はいくばくかの報酬を頂戴します。
それに伴って施設側としては、正規な手続きを行って申請するものをキチンと申請し補助金や予算を国や県から貰うのが一般的だと思われます。
それゆえに、必要書類が数多あり非常に面倒な側面があります。
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上司の思考回路としては『お金なんていらないから通わせてくれ!』です…
そして都度東京の私PATAへと怒りの電話が入ります。
「書類書類ってうるさいんだよあいつら!!俺にあんなもん準備できるわけない!!」
と、ブチ切れです。
上司の気持ちはわかるんですけどね。
施設側も人員の手配のためには人件費がかかってくるので、申請して引っ張れる予算は確保しておくことも重要なんでしょう。
銀行へのアタック!
東京では同僚のお葬式以外にも託されたミッションがあり、上司の持つ『銀行の投資商品の解約』というものがありました。
全くの赤の他人が第三者の『通帳・印鑑・証券』をもって窓口へと行くわけです。
「これを解約したいんですけど…」
と、ここから事情を説明していくわけです。
『本人は癌』、『状況は非常に良くない』、『声が掠れているのでほとんど話せない』、『東京へ来るのは難しい』、『万が一本人が亡くなった場合の相続対象者は知的障害と自閉症を持つ娘さんのみ』、『私PATAは委任された部下』みたいな感じです。
窓口で対応して下さった若い女性が奥のデスクへと走っていきます。
あれよあれよと言ううちに奥のデスクの周りには大人が沢山集まり頭を悩ませています。
「なんとか通ってくれー!!」と念を送り続けるPATA。
結局のところ結果としては、ほぼOKだけど必要な書類を持ってもう一回だけ来てねって感じで終了でした。
行く前には『本人が窓口に来てください!』の一点張りだったのでだいぶ前進かな。
上司の体調が!?
東京での同僚のお葬式と銀行でのミッションを終えて、再び青森へ戻ります。
戻るや否や今後の上司の終活に関連するメンバーが招集されており、上司からの遺言に近い話が各人へと託されます。
細かく役割分担を決めて、自分の与えられた役割を全うする旨を誓約していく感じです。
この際に、事前に準備していた『任意後見契約書』なるものを渡され、自分の守備範囲の明確化をはかります。
実際には上司の頭の中の考えを口頭で聞き取り、書面にしたのは何を隠そう私PATA。
各々の連携は重要ではあるものの、余計な口出し等をしないためにそれぞれの担当をはっきりと文章化した内容です。
そして、翌日の夜です。
上司に呼ばれ部屋へ入ると、上司の様子がおかしく喘息の発作のような『ゼ―ゼ―』とした異様な呼吸をしています。
気道が狭まっているせいか、呼吸が苦しそうな状態です。
救急車を呼ぼうとするPATAを制し、10分程様子をみてなんとか落ち着きを取り戻した上司。
夜間の緊急外来に問い合わせをし、万が一の際には病院へ行けるかの確認をとりその日はなんとか無事に事なきを得ます。
そして翌朝。
病院へ再度連絡し、伺うと即入院。
気道を圧迫する癌が相当大きくなっているとのことでした。
前回の記事では、未確定だった病名も『甲状腺未分化癌』との診断結果が出されてしまいました。
甲状腺癌の中でも1~3%程度の割合でしかならない非常に稀な癌です。
進行スピードが早く、未分化癌と判定された癌はその時点で『ステージ4』相当と言われているそうです。
発症ベースで考えて余命は6か月から1年程度らしく日毎に進行していくタチの悪い癌です。
上司の喉の掠れは2022年9月頃からだったので、1月末現在で約5か月経過している計算になります。
実際に私PATAが東京へ行く前と帰ってきた後とでは、上司の体調が一変していたのも事実です。
口に出すことはなかったものの明らかに悪くなっている印象だったのです。
ちなみに入院した目的としては『痰の吸引』と『抗癌剤での治療』です。
厳密には治療というよりも『進行を少しでも遅らせる』のが目的です。
病院で渡された書面には目を覆いたくなるような半ば脅しのような文面が綴られていました。
抗癌剤の効果が得られない場合は腫瘍がさらに進行し、窒息や腫瘍出血によって急死する可能性も十分にございます。
説明書より抜粋
これに同意のサインをする上司の心細さも気の毒になってしまいます。
効くのか効かないのかわからないような治療かつ、完治する見込みのない治療しか選択肢がないのが目の前にある現実です。
まとめ
現時点での抗癌剤治療の経過としては、思いのほか順調です。
入院した時点では正直「もう家に戻ってくることはないのかもしれない」と思っていたのですが、近々退院出来そうだと上司より報告が入りました!
抗癌剤の治療は全10回の行程で終了し、以後は漢方での治療になるとのことです。
「それで大丈夫なのか??」が本音ではありますが、とりあえずは良かったのかなと。
抗癌剤による副作用も本人曰く問題ないようです。
これからの状況がどうなっていくのか全く想像がつきませんが、上司のやりたいように意向を汲んで、とりあえずはやっていくのみです。
ドキドキしながら銀行のATMで上司の口座からお金を引き出してみたり(当然上司の指示の元です)、娘さんと銀行の口座を開設しに行って「あなたは誰ですか?」と勘繰られてみたり、色々ややこしいことはありますが、終活としては一歩ずつ進み始めています。
それでは、最後までお付き合いありがとうございました!!
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