2022年7月8日に67歳にて生涯を閉じられた安部晋三元総理大臣。
2022年9月27日に日本武道館にて吉田茂元総理大臣以来55年振りに国葬が執り行われました。
国葬への賛否両論が渦巻くなかではありましたが実施の運びとなったわけです。
少しばかり思うところがあったので、記事にしておきたいと思います。
政治的戦略色が強い
まず思うところは、政治的なパフォーマンスが強めかなと。
岸田総理が、安部元総理没後すぐに国葬をやることを決めました。
亡くなりかたが亡くなりかただっただけに、悲壮感漂う中ではありましたが内外にリーダーシップを示すために即断されたのではないでしょうか。
諸外国へのアピールや、参列されるであろう様々な国の要人と政治的な関りを持つ絶好のタイミングともなり得るわけです。
更にタラレバではありますが、やらなきゃやらないであちこちから叩かれていたのは言うまでもないでしょう。
岸田総理の立場を考えると致し方なしかなと思う部分は少なからずあるように感じます。
ただ、費用の面を考えると自民党主催での自民党葬で良かったのではないかと思わなくもありません。
国葬にかかる費用はおよそ16億円と言われています。
我々国民が納めている税金で賄われるわけです。
警備費はその中のおよそ8億円になる見通しとのことです。
警察もメンツをかけて臨むようで、首都高の封鎖や日本武道館近辺の道路を封鎖しての超々厳戒態勢です。
日本中から集められた2,500人の警察官を含めた2万人態勢での警備。
威信をかけて臨むのはわかるものの、東京に集中している間に他で事件や事故が発生したら手薄になってしまうのではないでしょうか?
静岡の状況は理解できているのでしょうか?
その人数や予算があれば、静岡で被災された方々が救われるような気がしてなりません。
ちなみに先日執り行われておりましたエリザベス女王の国葬の費用はおよそ13億円と言われており、安部元総理の国葬より3億円安いとされているそうです。
予想外の展開
不謹慎な言い回しかもしれませんが安部元総理の残した負の財産を、『不幸の死を遂げた偉大なリーダー』としてかき消すには最高の舞台が整ったかのように見えていました。
増上寺には多くの弔問客が献花に訪れ、安部元総理の早すぎる死を慈しんでいらっしゃいました。
が、しかしです。
安部元総理を殺害した山上被告と旧統一教会の関りが次第に明るみに出始めます。
徐々に潮目が変わり始めていき、自民党及び一部の野党との深い政治的な関りが次々と出てくるわけです。
7月時点では過半数を超える国葬への賛成も虚しく、旧統一教会との報道が過熱すればするほどに賛成派は減っていきます。
2022年9月27日の国葬当日も、日本武道館の近くでは国葬反対のデモが行われていました。
山上被告は安部元総理以外の人に銃弾が当たらぬように至近距離まで近付き引き金を引きました。
不幸中の幸いで、山上被告の計算通りに犯行は進み、怪我人が出ることはありませんでした。
この時に、安部元総理が一命を取りとめていたとしたらどうだったでしょうか?
この旧統一教会との関係を徹底的に追及され、想像を絶するぐらいのバッシングを受けていたのではないだろうかと思うのです。
ましてや銃を使っての凶行のきっかけともなれば、議員辞職も有り得たかもしれません。
亡くなった人への悪口を言うのは気が引けるものですが言葉にするのならば、『死んでチャラに出来るようなレベルではない宿題を残していた』と言わざるを得ないように感じます。
その結果が反対派の多さを物語っているように思えます。
まとめ
個人的な見解で書いて参りましたが、人が亡くなったことに対する冒涜や誹謗中傷をしたいわけではございませんので悪しからず。
今までの功績をたたえてお別れをすることは、周りにいらっしゃった方々への踏ん切りやけじめの場にもなるので非常に重要な儀式だと思います。
菅義偉元総理が読んだ友人代表としての弔辞にはグッと来るものがありました。
あれぐらい心のこもった言葉を任期中に聞いてみたかったものです…
ただ今回の国葬に関しては、賛否の否よりなのは間違いありません。
「他にたくさん政治家としてやるべきことがあるんじゃないのかい?」と思わずにはいられません。
涙を流して献花に訪れていた方々のような優しい人間にはなれません…
全方位から好かれる政治家になれる人は恐らくいないとは思いますが、「○○だったけど、トータルでは頑張ってくれた人だったよね」程度にはなれると思うので、政治家の皆さんには、国民をナメることのないように正しい行いを心がけて貰いたいと痛切に願います。
それでは最後までお付き合いありがとうございました!!
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